一物全体~皮派の勝利


 

アーカイブ・シリーズ

過去ログで自分としては良い感じだと思ったものの再掲載。

 


 

わたしは実は皮が大好きなのだ。

日本人を始め東洋系の人々には皮を嫌う人が多く、なにかというと剥いてしまう人を良く見る。 だから、わたしなどは「えー、皮ごとなの?!」と驚かれることがままある。

皮派のわたしが林檎を食べると小さな種が数粒残るだけである。従い、皮・芯派といったほうがより正確なのかもしれない。 桃、無花果などの産毛の生えた皮を持つ果実は味のみでなく舌触りも心地よい。 ブドウの皮を剥いて食べる人が居るのは驚きだ。ブドウこそ皮の裏側にブドウの旨さの全てが凝縮されているのだから。

昔からの食養生の教えに“一物全体”というものがあり、即ち、食物をまるごと摂取することにより健康になるという意味だそうだ。 最近話題になっている赤ワインだが、抗酸化作用があるといわれているポリフェノールはブドウの皮の部分に多く含まれているとのこと。 根菜の葉っぱ、キャベツの芯、ブロッコリの茎などにも栄養成分が豊富な可能性があるらしいが、どれもわたしが好んで食べる部分だ。

不精なベジタリアンであり、どちらかというと偏食傾向のあるわたしがこれといった病気もしないでいる原因は、実は、この「皮・芯派」である事らしい。

 

 091399