「サンディー」のアフターマス、ハロウィーン


NY、NJなど米国東海岸に大きな被害をもたらした熱帯低気圧「サンディー」が通り過ぎたあと水曜日のNYの朝は青空がひろがり、所謂“台風一過”の空。
ウォーターフロントでは家を失ったり或いは大きなダメージを受けた人々が多数、マンハッタン南部やブルックリン、NJでは停電が継続中とハリケーンは去ったがその残した被害は大きい。
我が家は立地条件からハリケーンの真っ最中でもほとんど風も認識しないで、普通の小雨の日みたいだったし、インフラストラクチャーも全ていつもどおりだったのだけれど、火曜日の夜に暖房とお湯が止まった。というのもわたしの住むコンド・ビルはボイラーを持たず、コン・エディソンという電力会社によるスティーム供給サービスを受けている仕組み。水が水道管を通って各家に供給されるようにマンハッタンではスティームがパイプを通って各家に配られるシステムがあるのだ(サービスはオプションなので、すべてのビルがこのシステムを使っているわけではない)。このコンエディソンがスティーム供給(スティーム・オペレーションズ)を一時的に休止したのである。極寒期ではないので、暖房がないことはさほどの問題ではないが、お湯が出ないのはシャワーが取れないので困る。そこで友人宅に"避難"した。

夜はダウンタウン(停電地域)までスケート。電力の供給がないので街はまっくら。ミッドタウンだと自家発電を持つビルが多く9年前の大停電のときもミッドタウンはあまり暗くならなかったが、ダウンタウンは状況がちがう。唯一の明かりは車のヘッドライトと交通整理をする警官のもつフラッシュライトのみ。おりしも空には雲の切れ目から17夜の月が姿をあらわし、非常にシュールな景色。ハロウィーンの夜にぴったり。