ゴールデン・サークル:アイスランド3日目

本日の行き先は「ゴールデン・サークル」。といってもそういう名前の場所があるのではなくて、190kmのサークル状のループに名所が点在しているのだ。

レイキャビクからR1で東南に向かいR35に左折し、まずはGullfoss(ガルフォス)。ガルはアイスランド語でゴールド、フォスは滝という意味なので、黄金滝ということになる。滝はV字型で大量の水が流れ落ち、更に2段になっているのでもう一回水が落ちるという立体的なもの。冬なので周囲はだいぶ凍っていたがそれでも豊かな水量がごうごうと音をたてて落ち、氷と滝が幽玄な景観をかもし出す。


次に滝から500メーターくらいの場所にあるガイザー。ジオサーマル効果で地表のあちらこちらから水蒸気があがっている。

間欠泉は少し奥にあり5分から10分の間隔で温水を吹き上げる。

75mの高さまで温水の上がったオリジナルのガイザーは今は活動をしておらず、その近くにあるStrokkurという名の別の間欠泉が観察できる。こちらは温水の柱の最大高が25m。

丸く囲った小さな池のようにしてある場所では湯気を上げるお湯が動いている。その水面の動きに上下動が加わったと思うと、いきなり水面が半球を伏せた形で大きく盛り上がった。色はターコイズ・ブルー。まるで水晶の球を伏せたよう。

そして次の瞬間、大量の水蒸気とともに温泉が空中高くにふき上がった。
夢中でシャッターを切る。ワイド〜望遠のズームをつけていたので立ち位置は水の柱のすぐ近くだったけれど間欠泉のてっぺんまで写真撮影に成功。
水が吹き上がっている時間はほんの数秒で、空中に水蒸気をのこしてあっという間に水柱は消えてしまう。丸い池の部分にごぼごぼと吸い込まれる大量の水。すごいなあ。
間欠泉をみたのは生まれて初めてで、とても面白かった。

ガイザーを後にしてR36を南下、20分くらいでケリズ火口湖に到着。

6500年前の噴火で出来たといわれている周囲270m、深さ55mの火口湖は道路からすぐ。湖は真っ白に凍っており、周囲の火口も雪で真っ白になっていてかつて火と溶岩を吹き上げた場所が静かになっている対比が興味深い。


次の目的地はシンクヴェリル国立公園(Þingvellir:Thingvellirと発音)。ここではテクトニック・プレートを観る。ユーラシア・プレートと北米プレートの境界となる地溝が国の真ん中にあり、島の中央部では隆起した地溝帯(Rift)が地上に出ているので実際の地球の割れ目を見る事ができる世界でも稀有の土地。2つのプレートの境目(地球の割れ目)からは絶え間なく溶岩が隆起しており、したがってアイスランドは今でも一年に2cmくらいのスピードで東西に成長を続けている、そういう意味では「若い」島といえるのだ。

このプレートが別れる(ぶつかる)場所は、歴史的な意味も持つ。1,100年前にヴァイキングが始めて議会を持った場所で、そう思い目の前に広がる岩を見ていたらいきなり雪が降り始めて歴史が脳裏に広がりめくるめくような経験を堪能。

÷÷ ÷

4時ごろに国立公園を後にR36〜R1経由レイキャビクに戻る。Bonusというスーパーマーケットに寄りボトル入りの水を買う。アイスランドは水道水も品質はよさそうだが、ホテルの水道水は硫黄臭が強くて(特に温水の方が)飲む気分がおきないのである。物価の高い国だが水は安価。2リッター入りで100円程度。

---

今日の食事:

  • 朝: スカンジナビア風朝食(全粒パン、ミューズリ、ヨーグルト、フルーツ)、コーヒー
  • 昼: チーズサンドウイッチ、チョコレート、水
  • 夜: チーズサンドウイッチ、M&M、水

22:52 3/5/2009