冒険家たちのスケッチブック:発見と探検のリアル・グラフィックス
ケンブリッジ大学で博士号取得、探検歴史家でスコット極地研究所および国立海洋博物館の学芸員であるジョーンズ氏とサンデー・タイムズ紙、ガーディアン紙、トラベラー誌他の新聞や雑誌で活躍する記者であり発行人でもあるハーバート氏(2人は夫婦)の共著による、ダーウィン、クック船長、アムンゼン、植村直己などの冒険家たちが旅先で記した記録を集めたもの。
冒険家というと、冒険が好きなワイルドな人々といったイメージを持っていたが、実は、綿密な計画をたて、精緻な観察眼をもち、そしてそれを、正確で美しい記録にしていたのだ。
本書に集められたのは、絵画的なものが主で、その芸術性の高さに驚く。
これは、英国の考古学者・冒険家であるハワード・カーターによる1895年の水彩画。エジプトのハトシェプスト女王葬祭殿のスケッチだが、その芸術的技術が際立っている。
他にも、まるで美術館を歩いているような素晴らしく美しいアートピースが集められているが、わたしが一番気に入ったのは、1969年に月面に降り立った米国の宇宙飛行士アラン・ビーンのアクリル画。
この時代になると、十分な写真技術があるので、絵に書かなくても写真撮影すれば記録は残せるという時代だが、やはり絵画は写真とは違う記録媒体としてみる者にその時の様子を伝えることができると思う。
月面から見る眩しい地球を指の間に収まるようなアングルに収めた。
優れた冒険家は優れた表現力を持つのであった。
Health Data
- Fitness: 3,375 Steps, 1.8 km, 4 floors, Spin 0 min
- Body: Weight 45.6 kg, Body Fat 21.6 %、BMI 18.39。