『日本人はなぜ日本を愛せないのか』


『日本人はなぜ日本を愛せないのか』(鈴木孝夫:著)読了。

自国ではなくて外国、特に西欧を愛し、また、モンゴロイド系の自分たちの外観を美的でないと思い込みコーカソイドに憧れるという卑下的な発想が生まれた原因を探る。
日本的な発想は島国で農耕民族であるというところに大きな理由が生じたと筆者は分析する。すなわち別の国と国境を接せず、また、家畜を飼って殺す、狩りをするという文化もなかったことから大陸系とは異なる文化が生まれて発展した。ところが長い鎖国の後にやってきた大陸の狩猟民族とくにコーカソイドが日本に来たのをみると体格に大きな差があり、大きい方が良いと洗脳されてしまい、また顔かたちも、コーカソイドが美でモンゴロイドは醜であるというユニークな美的感覚が生まれた。そして、整形手術などでモンゴロイドの特徴を除去する人もいたりし、自国や自分の民族を愛さないという文化がどんどん発達してきた、のだという。改造するのは外観のみではなく、他国の文化や風習を簡単に(表面的に)受け入れてしまう。それが、キリスト教徒が限りなく少ないというのにクリスマスを祝うといったクリスチャン国の習慣が(日本的に変換されて)定着した理由なのだと、いままでの謎が少し解けた。

筆者は、慶應大学教授、専門は言語社会学