「FIRE 最強の早期リタイア術」(クリスティー・シェン、ブライス・リャン著)を読了。
貧困な幼少期を過ごした著者が、いったいどのようにして30代で経済的自立を果たし、世界を旅行して過ごすという「働かない人生」を実現させたのか。
FIRE(Financial Independence, Retire Early)ムーブメントの第一人者であるクリスティー・シェンは、31歳でリタイヤ、以降はパートナーであるブライス・リャンと世界中を旅行して自由に暮らす日々を過ごしている。そんな彼女が早期退職を可能にするための技術につき様々な角度から紹介する。
クリスティーは中国系カナダ人。中国に生まれ極貧の幼少時代を過ごす。その後一家はカナダに移住し、人一倍の努力を重ねたクリスティーは一流校を卒業し、コンピュータ・エンジニアの職を得る。そこでも努力と研究を惜しまず、31歳にしてリタイアできるだけの資産構築ができたことを認識し、お金から自由になった。
こう書くと何十億円もの資産を持っているようだが、実は、1億円(相当のドル)というポートフォリオ。それで、どうやって旅行して自由に暮らしていけるのかというと、常にそのときに最適のポートフォリオになるようにして資産管理と潤沢なリターンを確保するためのメインテナンスを留意してるから。
つまり、「早期引退」としているが、実際のところは、投資を継続していることで生活の資金を得ているのだった。
わたしがこの本で面白いと思ったのは、紹介されている「最速でお金から自由になれる究極メソッド」そのものではなくて、著者がどのようにして、それらを手にしていったかというプロセスと考え方。そして、引退するための準備。
・ 彼女が果てしない努力を継続できたのは「欠乏マインド」があったからだ、としている。極めて貧しい幼少期において、ほとん全てのものが欠乏していたため、たまたま入手できるものからは最大の結果を得るように工夫するようになる。
・ 最近の傾向として「地理的アービトラージ」は注目。経済的自立に大いに役立つ。為替や経済価値の異なる複数の地域を利用すること。例えば、生活費の安いタイに居を構えるが、リモートワークで賃金の高い米国から収入を得る、といったこと。これは実際にわたしの知り合いでも応用している人が少なくない。
・ リタイアに対する恐怖は以下3点にまとめられる。
(1)お金が底をつく
(2)コミュニティーの喪失
(3)アイデンティティーの喪失
会社に行かなくなると自分の属するコミュニティーがなくなるのではないかという考えだが、現代では、オンラインで発信することができて新たなコミュニティーをみつけるようになるのはたやすいこと。
読み物としてとても面白かった。
じっさいにクリスティーの方法を実践しようとするには、個人の適性やマーケットに対する考えかた、健康などいろいろな条件があるが、これだけバイタリティーをもって何かに取り組んでいる人の話は面白かった。
Health Data: (03/14/22)
- Fitness: 4,476 steps, 2.5 km, 2 floors, Pushups 0, Crunch 0、Dumbbells Curl 0, French Press 0、Upright row 0
- Body: Weight 44.9 kg, Body Fat 20.6 %、BMI 18.10
- Vitals 100/60/60
- Basal Body Temperature 36.0℃