映画『ヴィクトリア女王 最期の秘密』


 

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Victoria & Abdul  (2017  UK | USA) 1 hr 51 miin.

 

19世紀の英国を舞台に、当時絶大な権力を有していた君主ヴィクトリア女王とインドの若者との間に芽生えた絆とその行方。実話に基づいた映画。

ヴィクトリア女王は、1837年に18歳で即位し在位は63年7ヶ月という歴代第2位の長さにわたらり大英帝国の女王として君臨した。

女王の晩年、アブドゥル・カリムというインドの青年との友好関係を通してそれまでの長い間の女王としての重圧と孤独で閉ざしていた心を開いていったのだった。しかし、女王の死後、女王の息子であり後のエドワードVIIとなるバーティーにより2人の関係の一切の記録は闇に葬られたのだったが、2010年、アブドゥルの日記が発見されたことから女王の最後の秘密が明らかになった。

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1887年、ヴィクトリア女王即位50周年記念式典。記念金貨の贈呈役に選ばれた青年アブドゥル・カリムは、英領インドからイギリスへとやってくる。

若い使者は、女王自身の好意を見いだして驚いた。 ビクトリア女王は、彼女の長年の地位のためにその重圧もあり心を閉ざしていたが、英国のしきたりに臆することもなく女王とまっすぐに会話するアブドゥルに心を開き、2人の間には身分や年齢や性別を超えた友好的な絆が芽生えた。彼のパフォーマンスは魅惑的で、女王はあたかも彼の呪文の下でとらえられたようだった。そのような興味深く魅力的な性格は、おそらく彼女が今まで遭遇した他の男とは違う。ヴィクトリア女王はアブドゥルを従僕としてそばに置いておくようになり、程なくして、従僕から事務官へと身分を昇進させる。

彼らの友情が深まるにつれて、女王は新しい目を通して変化する世界を見始め、彼女の人類を取り戻す。

しかし、女王のアブドゥルへの依怙贔屓に、彼女の家族は快く思わず、アブドゥルを引き落とそうとする企てる・・・

 

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ジュディ・ディンチの演技はまさにヴィクトリア女王そのものでオスカー級。

アリ・ファザルによるインド人でイスラム教徒 Abdul Karimとしての彼の素晴らしい演技も称賛に値する。 

 

全体を通して素晴らしい価値のある作品。英国統治時代の統治者と被統治側の「心の声」がシニカルに描かれており実に面白い。

ヴィジュアル面は、視覚的にまばゆいばかりの豪華な設定、衣装で観る者は当時の英国王室の様子を経験することができる。

  

Cast:

Judi Dench ... Queen Victoria
Ali Fazal ... Abdul Karim

 

Director: Stephen Frears