「コンビニ人間」


第155回 芥川賞受賞作「コンビニ人間」村田 沙耶香著 を読む。

大学卒業後18年間にわたりコンビニでアルバイト店員を続ける主人公。結婚もせずアルバイトを続けるのは普通ではないと周囲に言われる主人公だが、彼女にとりコンビニにいる時は非常に活き活きとできるのだった。
コンビニというマニュアルによる統制が全てを管理するという社会、ミニ・ユニバースにおいて、普通とは何か、あるいは、普通ではない(変わっている)とは何かをという現代の実存を書き出す。テーマは非常に面白いのだが、出演者やアプローチがイマイチだし、コンビニという舞台はどうもわたしにとっては異質だった。
文筆力はあり上手い作家なのは確か。