ハリケーン・サンディー

季節はずれのハリケーン、サンディーがニューヨーク、ニュージャージーに猛威を振るった。
月曜日の昼ごろから風が強まる。台風の上陸に先駆け日曜日の夜には全ての公共交通機関が運転を停止しており、また、マンハッタンと他地域を結ぶトンネルや橋も通行を止めているため街はまるでゴーストタウン。ハリケーンは月曜日の6PMごろに隣のNJ州の海辺の街アトランティック・シティーに上陸。
今回のハリケーンは雨より風が強いというのが特徴で朝と夕方2回の満潮の際にNY湾やイーストリバー、ハドソン・リバーの水位があがり洪水が起きるのが懸念されていた。そして実際に夜の満潮時には大量の水が陸に押し寄せあちこちで洪水。
9PM、JFK空港とラガーディア空港が閉鎖となった。滑走路が水浸しになったからとのこと。また、マンハッタンのダウンタウンの東側も冠水、車が立ち往生している。わたしの住居のあるマンハッタン・ミッドタウンは、ビルディングにより北東の強風もブロックされていて木の葉がかろうじて揺れる程度と、まるで別世界。
ブルックリン地区のウォーターフロントであるロッカウェイ・ビーチでは強風による波がボードウォークや海辺の家をなぎ倒すという惨事。
マンハッタンでは13丁目にある電力会社のトランスフォーマーが冠水にゆおり大爆発を起こし、その結果マンハッタンの39丁目以南およびブルックリン地区は全て停電となったとのこと。
翌日の火曜日、風雨は収まり各地の惨状の映像がテレビ、インターネットで映され被害の大きさに驚く。電力を失った地域の復旧は最長く10日くらいかかることもあるとのこと。
また、火曜日の午後5時にバスは運行を再開したが、地下鉄の運行再開には4日程度かかると予想されている。NY株式市場やナスダックは月曜日と火曜日がクローズ、明日の水曜日の9時半から再開とのこと。株式市場が閉まったのは2001年の911以来11年ぶりのこと。
わたしの住居では普段とまったく変わらない生活が営まれているので、これらの惨事はまるでよその世界のようにすら思えるが、実際に友人たちが電気が無いとか、洪水で家がびしょびしょとか聞くと、我が家の立地条件が平和でよかったなあと再認識した次第。